命が助かるイメージ【小児がん最終ステージの僕が手術前にしたこと】
命が助かるイメージ 【小児がん最終ステージの僕が手術前にしたこと】 僕は10歳の時に、骨肉腫という癌(ガン)を発症した。 骨肉腫とは、骨の中に発症する癌(ガン)で、症例の少ない希少癌である。 僕は右足の付け根の軟骨及び周辺組織に発症し、転移していた。 転移は、下腹部にまで広がっており、命の助からない状態と診断されていた。 主治医の先生から、右足切断の承諾の説明をされた。 さらに、手術を行ったとしても患部切開時点で転移の範囲が処置の限度を越えていた場合は手術の継続を断念する判断をするという説明をされた。 【最悪の状況を理解してください】 主治医の先生からは、期待の持てる言葉や説明はなかった。 10歳の僕は、すぐには、この【最悪の状況】を正しく理解することができなかった。 しかし、主治医の先生から僕が癌(ガン)告知を受けていた時に、隣に座っていた母が泣き崩れた様子を見て思ったのだ。 【僕は、死ぬのですね】 その日、僕の手術日が決まった。 癌(ガン)の転移の状況から、緊急性の高い手術となった。 こんな絶望的な状況において、入院前に僕は次のことを行った。 ・大切にしているもの(僕の宝物)を手に取り、綺麗に整理整頓した 無意識に行っていたことであった。 【癌(ガン)告知前に、やっていたこと】 実は、癌(ガン)の発症が判明する少し前に、やっていたことがあった。 ・学校の友達に、僕の宝物の一部をプレゼントしていた 癌(ガン)告知前に宝物をプレゼントしたことは、全く癌とは無関係だった。 癌(ガン)告知前に、とても不思議な事が起きていたのだ。 僕がしていた事が、手術の成功や癌(ガン)治療にどれ程の影響があったのかは、分かる術がない。 しかし、少なくとも僕の心を落ち着かせる効果になったものと考える。 おそらく、人は自身の人生の機転を迎えた時に、無意識に準備をするのかもしれない。 僕は手術を受け、奇跡的に命を救われ、そして右足も残った。 当時の医療技術での確率から、 約1000万分の1 の奇跡だった。