骨肉腫サバイバーの私が感じた「足切断の怖さ」
お母さん、「僕、怖いよ。」
誰か、「ねえ、誰か、僕を助けて。」
神様、「僕を許して。」
わずか10歳で、骨肉腫を発症し、癌(ガン)告知を受けた私が、当時に感じた気持ちを綴ります。
当時の私は、人生経験の浅い小学3年生でした。自らの身体が癌細胞に侵されてしまったことを怖れるよりも、右足を切断することに、とてつもない怖れを感じた。
しかし、当時10歳の私には、その事はとても重大なため、抱えきれない状態だった。
当時の私は、告知を受けた直後から、ずっと心のなかで泣いていた。
お母さん、「僕、怖いよ。」
誰か、「ねえ、誰か、僕を助けて。」
神様、「僕を許して。」
しかし、一晩眠り、翌朝になっても癌になった私の置かれた状況は変わることはなかった。
とてつもなく辛い現実に直面し、逃げることのできないこの試練は、わずか10歳の私には過酷すぎた。
この世で何よりも怖いことは、絶対逃れることができない事が、自分自身の身体の、なかで起きたときだ。
それでも世の中は、今までと変わらない日常を迎え、周りで生活する人々、友達も普段の幸せな日々を過ごしていた。
しかし、当時の私は、自らの右足を切断する怖れに直面していた。