THE TIME   刻の記憶 【Roots】

ほっし校長マガジン【Roots】9月号

ことばを探す旅

ことばを探す旅

言葉に出来なかったことばを探す

孤独に身を置く

孤独に身を置くと、ようやく素直な気持ちになれたのです


素直な気持ちに気がつき、少し涙した



あの頃の自分は、とっても寂しかったんだ


誰とも会話を楽しめず、


いつも



一人で泣いていた

静寂の音を感じる

この地に着いてから、スーッと気持ちに届いたこと

静寂に導かれ


静寂を求める自分の気持ちが素直に理解できた


私は初めて感じたのかもしれない


静寂の空間に響く音を


その音は心で聴くことが出来る


軽井沢の樹海並木はひんやりとし


針葉樹の樹皮や針葉の香りが立ち込めていた


その香りが脳内を鎮静させ


心の聴覚を開かせた


この音を聴くと、気持ちが引き締まる




自然の精霊とともに

まっすぐに延びる樹海並木道を


ただひたすら、まっすぐに進む


単純だからこそ、無になれた


無心で歩いた



風の音  


水の音


鳥のさえずり


しばらくすると、雲場池に辿り着いた



軽井沢の観光名所でもあるが、



早朝の散歩をしている人がちらほらと



その人たちを遠くから見ていると



ふと、当時の記憶がよみがえった



当時の孤独な私



しかし、常に人の気配は感じていた








父親との思い出

当時の私は父親を怖がっていた


そして、私は自分を責めていた



ガンを発症した私は怯えていた



父親からの言葉に怯えていた



私が大人になった今、冷静に分析してみると



おそらくは、父親は精神的ストレスに弱い


大人だったのだと理解できた



いや、もしかすると


どんな大人もそうなるのかも知れない



私が小児がんを発症したときからの



父親の言動は、それによるもの


だったのだろう



私はその事に対し、自分を責めていたのだ







月明かり

私は幼少期のある怖い経験から、夜道を歩くことに対して、極度の寂しさを感じることがある



この日、軽井沢に到着した時間帯では、



樹海並木の一本道は太陽に明るく照らされ


怖さは感じないが、


天候が曇り空の場合や夕方以降になると


完全に辺りは真っ暗となり


一本道が見えないどころか、その暗闇に怖さを極度に感じてしまうかもしれない



暗闇の道を手探りで歩くことは、



私がガンを患い、心の拠り所を見失いかけていた状態に似ている







心に光を

私はどの家庭も皆、同じだろうと思っていた


しかし


間違いだった


皆、子供たちは、我慢して、こんな辛いことに堪え忍んでいるのだと


私への躾は度を越していた


他の家庭とは全く違う


とても厳しく、そして辛く、辛く


それは何度も、何時間も続く、


常に反省、


言い訳は、くちごたえ


世の中で生きていくための常識を身体で覚え込まさせられた


常に緊張状態だった


その時、


私は必死に心を閉ざした


「このままだと、父親の創造する理想人形にさせられる」


私はわずか10歳にして、精神崩壊していたのかもしれない


結局、私には一瞬の光も届かなかった





過去の清算

あれから43年が経過した



43年間考えた答えがようやく整理できた



あのときの辛かったことが、


やっと精算できる


10歳で難病の小児がん「骨肉腫」を発症した私


この小児がん発症は、きっと、神様からの「助け舟」だったのだと


あのまま、父親からの「躾」が続いていたら


私は、全てを破壊してしまっていたのだろうと


私の人生も、家庭も、父親も



その全てを破壊してしまっていたのだろう



しかし、


神様が、私には助け舟を出してくれた


当時10歳の私は、神様が用意しくれた舟に一人で乗った


しかし



その舟が向かう地には、もっと大きな別の試練が待っていた









ことばを探す旅

当時の私は、ことばを失っていた


父親への説明は、全てが「くちごたえ」と捉えられた


ことばを発する毎に、強く叱責された


それから、私は口を固く閉じ、ことばを発しないことに決めたのだ


私は、いまでも、怒鳴る人が苦手だ



人が口から発することばを、乱暴に扱う人にしか思えない


私自身にも喜怒哀楽の感情はあるが、「怒」に対しては特に慎重になる


起こられる人の気持ちが痛いほどわかるからだ


だから私は、人のことを怒らないと決めている


あのときに、

あの時代に、

発するべきことばを

当時の私は、発することができなかった



あのときの、心の声を胸に秘めて、これまでを生きてきた


今回、私はひとり旅をした


ことばを探す旅として


当時、心に秘めたことばを思い出すためだ








父親と母親の恋愛

実の弟もしらない秘密を

私はたくさん知っている



父親と母親のことに限らず、いろんなことを

秘密にしている


ここでは、そこまでの内容は述べないが

今後、触れていきたいと思う


私のRootsを語る上で


私の父親と母親のことは外すことが出来ない


そこには、とても重要なエピソードがあった




父親と母親は大恋愛の末、恋を実らせた


しかし


それまでの道のりは大変困難なものだった



それは、家柄の違い



家柄の違いを気にするほど、母方の家庭は裕福だった


一方、父方の家庭は、いわゆる貧しい家庭だった




しかし、息子三人を貧乏ながらに育てたという


終戦後の時代、私の子供の時分には、想像すら出来ないほどの貧しさだったのだ


そんな環境のなか、私の父親は育った



一方


母方の家庭は、とても裕福な家庭だった


住まい、食事、学業、衣服など困り事を探すことが難しいほどだ


家柄の違いが二人の恋愛にとって、大きな壁となった





二人は駆け落ちをした




そして




その壁を乗り越えて、父親と母親は恋愛し

一粒の生を授かった


そして、私が産まれた





ほっし校長

ことばを探す旅



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ほっし校長のひとり旅 終演

ほっし校長マガジン【Roots】は毎月15日に配信いたします

最後までお読みくださり、ありがとうございました。


次回、10月号をお楽しみに









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